公開中の映画「プレデターズ」には様々な銃器が登場します。 1987年版「プレデター」でも映画初登場だった「M134 minigun」をはじめ、個性的な銃器が映画を盛り上げていました。今回もそれを踏襲しているわけです。まずは主役のロイスが使っていたものから。

ちょっと不格好なこの銃は「フルオート・ショットガン」という非常に珍しい種類の銃です。

AA-12 automatic 12 Gauge Shotgun
本来ショットガン(散弾銃)というのは1発ずつリロード(装塡)して撃つのですが、これはM16などのオートマチックライフルとと同じように、発射時の燃焼ガスの圧力を利用してボルト(遊底=弾を発射時まで固定して、発射後は薬莢を排出する役目をする前後に動くパーツ)を後退させて連射を可能にしています。本来はフルオート連射が可能なのですが、映画では単発でした。マガジン(弾倉)も10発のストレートから、20発と32発のドラムマガジンを装着できます。映画では20発ドラムマガジンが付いていました。1987プレデターではポンチョ・ラミレスがオリジナルの連射式グレネードランチャーを使っていましたが、それに対するオマージュと思われます。近距離戦ではバツグンの破壊力を発揮するでしょう。
また実銃を紹介している動画が
こちらにありますので興味のある方はご覧下さい。
また銃身の下にライトが付いているのが分かると思いますが、これは...

Surefire M900 foregrip weaponlight

映画ではこのタン(砂漠迷彩色)が付いていたと思います
シュアファイア製フォアグリップ付きウェポンライトというもので、レール付きM4等の下に付けて使います。イラク戦争のアメリカ軍でもよく使われています。このシュアファイア製のライトは日本でも入手可能で、私も3個持っています。リチウム電池+LEDランプで小型でも非常に明るいのが特徴で、もちろん軍用ですから防水で非常に頑丈にできています。懐中電灯タイプもありますので、皆さんもお一ついかが?
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さて次は、準主役の女性スナイパー役のイザベルが使っていた銃です。

元々狩猟用だったものを改良して作られた競技・狙撃用のボルトアクション・ライフルです。

Blaser R93 LRS2 SniperRifle with Bipod
特徴はスラリと伸びたフローティング・バレルと直動式のボルトアクションです。
フローティング・バレルとは、通常はバレル=銃身の下を手で持つために付いているストックを排除してフロート=浮かせていること。これにより、温度・湿度で変形するストックの影響と、固定時のバレルの「たわみ」を排除することができます。そして「直動式」とは、通常のボルトアクションは「回転式」と言ってボルトハンドルを半回転させてから押し引きことによって、ボルトの固定と解除を行いますが、直動式はまっすぐ押してまっすぐ引くことで固定・解除ができます。これによって素早い次弾発射が可能となります。映画でもハンドルをまっすぐ引いているところが確認できました。ゴルゴ13が使っているM16なんて、まったく比較にならない高精度の狙撃銃と言えるでしょう。
そして目立ったのが上に乗っているスコープです。これは私も初めて見ました。

Elcan Digital Hunter Scope
これは私もよく知らないのですが、
youtubeの動画によると、どうも簡易コンピューター付きのビデオカメラみたいなスコープのようです。パソコンに接続して、天候等による照準誤差調整をしたり、映像を記録したり、実際に見えている映像を隣のパソコンのモニターやスコープ上部の液晶画面に映したりと、いろいろな機能があるみたいです。これ、欲しいなぁ~!
でも、映画の中では、あまりそのような機能は使っていなかったようです。スコープ内の見え方も違っていました。
さて、今回はこれくらいにして、次回は「M134 mnigun」とハンゾウが使っていたハンドガンについて書きます。